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不動産相続でデジタル遺言書は使える?法的効力と注意点も解説

【名古屋市】不動産相続

小本 (コモト)

筆者 小本 (コモト)

不動産キャリア20年

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突然の出来事で、大切な不動産をどのように相続させるか悩む方は少なくありません。

特に近年では、パソコンやスマートフォンを使った「デジタル遺言書」に注目が集まっていますが、その法的効力に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。本記事では、デジタル遺言書の定義や現行法での位置付け、利用にあたってのリスクや対策、春日井市で遺言書を作成する際の具体的な注意点まで、分かりやすく解説します。

安心して家族に想いを託したい方は、ぜひご一読ください。


デジタル遺言書とは何かと法的効力の現状

デジタル遺言書とは、パソコンやスマートフォンを使って作成し、電子署名を付与した遺言書を指します。ただし、現行の民法においては、遺言は「全文自らの手で書き、押印すること」が有効の要件とされています。そのため、たとえパソコンで作成しても、自宅などで保存する場合には法的効力が認められません。


一方で、近年法制審議会により「デジタル遺言書」の制度化に向けた検討が進められ、パソコン等で作成した場合でも、法務局による保管を経由することで有効とするという案がまとめられています。しかし現時点では法改正されておらず、法的な承認は未確定です。


また、自筆証書遺言のデジタル化についても議論が進んでいますが、具体的な開始時期は未定であり、法制審議会が制度設計を慎重に進めている段階です。制度が実現するのは早くとも2026年以降と見られています。

以下に、現状の整理表を掲示します。

方式作成手段法的効力の有無
自宅でパソコン作成電子署名など法的効力なし(現行法上)
法務局保管のデジタル遺言(案)パソコン作成+保管申請制度化されれば効力あり(未確定)
自筆証書遺言のデジタル化未定未確定

現在のところ、パソコンやスマートフォンで作成した遺言書は、自宅保存の場合には無効となります。法的効力を認めるには、今後の法改正による制度化を待つ必要があります。


デジタル遺言書に期待される利便性と課題

デジタルで作成・保存する遺言書には、従来の紙文書にはない利便性が数多くあります。まず、自宅や入院施設など、望む場所からオンラインで手続きを進められるため、公証役場へ出向く負担が大幅に軽減されます。遠方にお住まいの方やご高齢の方にとっては、たいへん助かる仕組みです。

また、電子署名やウェブ会議による本人確認が導入されており、改ざん防止や真正性の確保といった安心感も高まります。さらに、紙媒体の印刷代や交通費など雑費を節約できるという金銭面のメリットも見逃せません(表参照)。

自宅に居ながら、遺言書の作成がスムーズかつ安全に進められる点が最大の利点です(例:オンライン面談や電子署名による利便性)。

利便性の内容具体的なポイント(一例)
オンラインでの作成・面談自宅や施設から公証人とウェブ会議で手続き可能
電子署名・データ保存マイナンバーカードなどによる署名、電子データで安全に保管
コスト・時間の節約交通費や書類準備の削減、効率的な手続き

とはいえ、法的効力のない「デジタル遺言書」には重大なリスクも伴います。例えば、単にパソコンやスマートフォンで作成した遺言は、現行の法律では法的効力が認められていないため、相続時に無効とされる可能性があります。そうした場合、遺言内容を巡って相続人による争いが生じやすくなり、その結果、相続手続きが長期化してしまう恐れがあります。また、オンライン作成では、通信環境の不安定さや操作に不慣れな場合には手続きが中断しやすく、トラブルを招くリスクも伴います(例:操作ミスによる正確な意思反映の困難さ)。


こうしたリスクを踏まえると、法的に認められた方式との併用が肝要です。具体的には、オンラインで手軽に作成できる「デジタル遺言書」の内容を、公正証書遺言などの法的効力が確かな形式でも改めて作成しておくことで、安全性と利便性を両立できます。特に春日井市にお住まいで相続の対策を検討されている方には、将来的な法制度の変化を見据えながら、信頼できる方法を選ぶことが重要です。


公正証書遺言など現行の法的に有効な遺言方式の紹介

まず、公正証書遺言は、公証人が作成に立ち会い、署名・押印後に公証役場が原本を厳重に保管する方式であり、方式不備による無効リスクが極めて低く、法的に非常に信頼性の高い遺言方式です。家庭裁判所での検認が不要な点も大きな特徴です。

方式名特徴法的安定性
公正証書遺言 公証人作成・公証役場で保管・検認不要 非常に高い
自筆証書遺言(法務局保管) 本人手書き・法務局に保管・紛失や改ざんの防止 高い(保管制度による整備あり)
デジタル化された公正証書遺言(2025年10月以降) オンライン作成・電子署名・電子データ保存 従来と同等の法的効力

つぎに、自筆証書遺言についてですが、本人が全文を自書しなければならない点で負担がある一方、法務局の「自筆証書遺言書保管制度」を利用すれば、遺言書の紛失・改ざんリスクを低減し、確実な意思の伝達が期待できます。法務局が保管し、取り戻しには正当な理由が必要な体系になっており、残された方々にとっても安心感が高まります。


さらに、注目すべきは令和7年(2025年)10月より開始された「デジタル公正証書遺言」の制度です。自宅などからオンラインでの手続きが可能となり、公証人とのウェブ会議による面談、電子署名、正本・謄本の電子的受領など、利便性が大幅に向上しました。法的効力については、従来の公正証書と同等であり、方式の変革でありながら安心してご活用いただける仕組みです。電子保存により改ざんリスクが軽減される点や、移動が困難な方への対応がしやすくなる点も大きなメリットです。



春日井市で遺言書作成を検討する際のポイント

春日井市にお住まいの方が遺言書を作成する際には、まず利用しやすい方法を選択することが大切です。2025年10月からは、公正証書遺言のデジタル化が始まり、オンラインで公証人とウェブ会議を通じて手続きができるようになりました。これにより、遠方の方や高齢の方でも自宅から作成可能で、大きな利便性向上が見込まれています。


ただし、市内のすべての公証役場で対応しているわけではありませんので、事前に管轄の公証役場に確認することをおすすめします。ハード面としては、マイナンバーカードやWeb会議に必要な環境(カメラ・マイク等)の準備が必要です。


次に、遺言作成時には法的に有効となる方式や保管方法に注意が必要です。方式の不備によって遺言が無効となるリスクを避けるため、公正証書遺言や自筆証書遺言(法務局保管制度利用)など、現行制度で法的に効力がある方法の選択が重要です。特に不動産を含む相続では、記載内容の明確さや手続きの適正さが争いを防ぐ上で不可欠です。


最後に、法改正の未確定性や相続トラブル防止、そして判断能力を確保する観点から、「今すぐ行動する理由」も押さえておきましょう。デジタル遺言(自筆証書遺言のデジタル化)は現在も検討段階であり、制度化の時期は早くとも2026年以降と見込まれています(2027年以降になる可能性もあります)。そのため、現行の法的に有効な方式を使って早めに遺言を用意しておくことが安心です。判断能力があるうちに内容を明確にし、相続トラブルを未然に防ぐことは、ご家族のための思いやりとも言えます。

検討すべきポイント 内容 備考
利用しやすい方法 デジタル化された公正証書遺言をオンラインで作成 管轄の公証役場で対応状況を事前確認
法的適正の確保 公正証書遺言・自筆証書遺言(法務局保管)など法的効力のある方式を選択 不備で無効になるリスクを回避
早めの準備の必要性 制度未確定のデジタル方式に頼らず、現行方式での作成を早期に 判断能力のあるうちの作成が安心


まとめ

本記事では、不動産に関するデジタル遺言書の法的効力や、春日井市で遺言書作成を検討する際のポイントについて解説しました。現在、デジタル遺言書は法的効力が認められていないため、確実に意思を伝えるなら公正証書遺言など現行法に基づく方法が安全です。また、法改正の動向にも注目が必要です。

家族や大切な資産を守るためにも、早めに正しい手続を進めることをおすすめします。安心できる方法を選択し、将来の不安をしっかり解消しましょう。

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執筆者紹介

小本 

こもと 

キャリア20年

保有資格

  • 宅地建物取引主任士

名古屋市、春日井市、北名古屋市の不動産を中心に取り扱っています。

住宅営業の経験もありますので、土地からの購入スケジュール等、住宅に関するご相談もお気軽にお申しつけください。

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