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相続税対策になぜ不動産が有利なのか?固定資産税評価額を押さえて節税の仕組みを理解する

【名古屋市】不動産相続

小本 (コモト)

筆者 小本 (コモト)

不動産キャリア20年

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名古屋市で「このまま現金で持ち続けていて本当に大丈夫だろうか」と相続税に不安を感じていませんか。

実は、同じ金額でも現金と不動産では、相続税の計算上の評価が大きく変わることがあります。

そのカギになるのが「相続税評価額」と「固定資産税評価額」、そしてそれぞれの仕組みです。本記事では、まず相続税の基本から整理しつつ、現金のままにする場合のデメリット、不動産にした場合にどのように有利になり得るのかを、名古屋市の事情も踏まえて分かりやすく解説します。

最後までお読みいただくことで、ご家族にとって無理のない相続税対策の考え方が見えてきます。


現金より不動産が相続税に有利な理由

相続税は、被相続人が亡くなった時点で保有していた財産の「時価」に基づいて計算されます。

対象となるのは、現金や預貯金、有価証券、不動産、生命保険金の一部、退職金の一部など、幅広い財産です。

国税庁は、財産ごとに評価方法を定めた「財産評価基本通達」に基づき、画一的な評価を行うことで、納税者間の公平を図っています。

そのうえで、基礎控除や各種の非課税枠、配偶者の税額軽減などを差し引いた残りに対して、累進税率が適用される仕組みです。

現金や預貯金は、相続開始時点での残高がそのまま相続税評価額となります。一方、不動産については、土地は相続税路線価や倍率方式、建物は固定資産税評価額など、税務上のルールに基づいて評価されます。


一般に、これらの評価額は実際の時価よりも低めになる傾向があり、特に土地は公示価格のおおむね約8割程度を目安として路線価が設定されるとされています。


このように、同じ時価ベースで見た場合でも、現金は「時価=評価額」となるのに対して、不動産は「時価>評価額」となりやすい点が重要です。


例えば、実勢価格が同程度の資産であっても、現金だけで持っている場合と、一定割合を不動産として保有している場合では、課税対象となる相続税評価額に差が生じます。


その結果、課税価格が抑えられ、相続税額が軽くなる可能性があるため、「現金より不動産の方が相続税に有利」といわれているのです。

財産の種類 主な評価方法 評価額の特徴
現金・預貯金 残高そのまま評価 時価と評価額が一致
土地 路線価方式・倍率方式 時価より低めの評価
建物 固定資産税評価額 建築費より低い水準

名古屋市で相続税が心配な方にとって、「現金のまま」にしておく最大のデメリットは、評価額が一切圧縮されないことです。預貯金を多く残すほど、その残高がそのまま課税対象となり、将来の物価上昇や税制改正の影響も直接受けます。

また、土地や建物には、一定の条件を満たすことで小規模宅地等の特例などの優遇措置が使える場合がありますが、現金のみではこれらの制度を活用できません。

そのため、資産の一部を不動産として持つことは、相続税負担を抑えるための現実的な選択肢になり得ます。



固定資産税評価額と相続税評価の関係

まず「固定資産税評価額」とは、市区町村が地方税である固定資産税を計算するために、土地や家屋ごとに決めている評価額のことです。総務大臣が定める「固定資産評価基準」に基づき、原則として3年ごとに評価替えが行われ、地目や面積、建物の構造や築年数などを踏まえて市区町村が決定します。

評価額は売買価格(いわゆる時価)そのものではなく、おおむねそれより低い水準に抑えられている点も特徴です。


次に、建物の相続税評価については、相続税法上「建物の相続税評価額=その建物の固定資産税評価額」とする取り扱いがされています。具体的には、相続開始時点で適用される固定資産税評価額を用いて相続税評価額とする仕組みです。そのため、建物については固定資産税の納税通知書などに記載された評価額を確認することで、相続税の計算に使う金額の目安を把握しやすいという利点があります。

ただし、新築や増改築直後など一部の場合には、別途計算が必要になることもあります。


一方で、土地の相続税評価は、建物と異なり固定資産税評価額をそのまま用いるのではなく、「路線価方式」と「倍率方式」という相続税独自の評価方法で行われます。市街地の道路ごとに定められた路線価に土地面積等を掛けて評価するのが路線価方式で、路線価の定めがない地域では「固定資産税評価額×国税庁が定める倍率」で計算する倍率方式が用いられます。

名古屋市内の土地でも場所によってどちらの方式かが異なりますので、国税庁が公表する「路線価図」や「評価倍率表」で確認することが重要です。このように、土地は固定資産税評価額と相続税評価額の関係が建物より複雑になっています。

項目 固定資産税評価 相続税評価
建物 市区町村が評価 固定資産税評価額と同額
土地(路線価地域) 固定資産評価基準で評価 路線価方式による評価
土地(倍率地域) 固定資産評価基準で評価 固定資産税評価額×倍率


不動産活用で相続税を節税できる仕組み

まず押さえておきたいのは、同じ「評価額」であっても、現金と不動産では相続税の負担感が変わりやすいという点です。

現金は額面どおりが相続税評価額になりますが、不動産は時価より低めの評価方法が用いられるのが一般的です。

そのため、同じ2,000万円でも、現金として持つ場合と、不動産として保有する場合で、課税対象となる金額が異なることがあります。結果として、トータルの相続税額に差が生じる可能性があるのです。


次に、自宅や賃貸用不動産など、用途によって利用できる主な優遇措置について見ていきます。代表的なものが「小規模宅地等の特例」で、自宅の土地については一定の要件を満たせば最大80%、賃貸用アパートや月極駐車場などの土地についても最大50%の評価減が認められる場合があります。


さらに、賃貸用不動産については、建物や土地が「貸家建付地」として評価されることで、入居者がいる分だけ評価額が下がる仕組みもあります。こうした制度を組み合わせることで、不動産を活用した相続税対策が成り立っています。


もっとも、名古屋市で不動産を活用する際には、相続税だけでなく固定資産税とのバランスも考えることが大切です。

不動産を取得すれば、毎年固定資産税・都市計画税の納税通知書が届き、継続的な負担が発生します。

名古屋市でも、毎年4月頃に土地・家屋ごとの課税内容が明細として通知されますので、相続税の節税効果だけで判断せず、将来の維持管理費や賃貸経営の空室リスクまで見通して検討することが重要です。

そのうえで、ご自身やご家族のライフプランに合った不動産の持ち方を考えていくことが望ましいといえます。

活用方法 相続税の特徴 固定資産税の特徴
現金のまま保有 評価額は額面どおり 固定資産税は不要
自宅用不動産 小規模宅地特例の対象 毎年の税負担が継続
賃貸用不動産 貸家建付地評価や特例 税負担と家賃収入の両面

名古屋市で相続税と不動産を検討する際の注意点

まず、相続税対策として不動産を検討する前に、ご家族の構成や今後の暮らし方を整理しておくことが重要です。例えば、配偶者がいるか、同居している子どもがいるかによって、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例の適用可能性が大きく変わります。


また、預貯金や有価証券、不動産など、現在の資産の種類とバランスを一覧にし、将来の介護費用や生活費として現金で残しておくべき額も見極める必要があります。

このように事前に全体像を把握しておくと、不動産を増やすべきかどうかを落ち着いて判断しやすくなります。


次に、相続税の節税だけを優先して不動産を取得すると、固定資産税や維持管理費による負担が想定以上に重くなるおそれがあります。名古屋市でも、土地や建物を所有している限り、固定資産税や都市計画税が毎年発生し、さらに共用部の修繕費や管理費、保険料などの支出も継続的に必要になります。


賃貸用不動産であれば、空室が増えると家賃収入が減る一方で、税金や管理費は払い続けなければならず、資金繰りが苦しくなる事例も指摘されています。

そのため、想定家賃だけでなく、空室時のシミュレーションや長期的な修繕計画を含めて検討することが欠かせません。


さらに、名古屋市で相続税や不動産について専門家へ相談する際には、事前準備をしておくと手続きが格段にスムーズになります。具体的には、不動産の登記事項証明書、固定資産税の納税通知書や評価証明書、名寄帳、預貯金や保険の一覧表、家族構成が分かる資料などをそろえておくと、相続財産の全体像を正確に把握してもらいやすくなります。

また、誰がどの不動産に住む予定なのか、将来売却の可能性はあるのかといったご家族の意向も、事前に話し合ってメモにまとめておくとよいでしょう。一次相続だけでなく二次相続まで含めた試算を行うことが推奨されており、継続的な視点での対策が重要とされています。

確認項目 主な内容 チェックの目的
家族構成と居住予定 同居状況と将来の住まい方 特例適用と遺産分割の整理
資産と負債の一覧 不動産と預貯金の全体像 現金確保と納税資金の把握
維持管理と収支計画 固定資産税と修繕費の見積もり 空室時も含めた長期収支管理


まとめ

相続税は同じ資産額でも、現金か不動産かによって評価方法が変わり、納める税額も大きく異なります。

特に名古屋市では、土地の路線価や建物の固定資産税評価額など、地域ごとの特色を踏まえた検討が重要です。不動産を上手に活用すれば、各種の特例により相続税の負担軽減が期待できますが、同時に固定資産税や維持管理費、空室リスクも冷静に見ておく必要があります。家族構成や今後の暮らし方を整理したうえで、具体的な数字を使ったシミュレーションを行い、納得できる形で相続と不動産の対策を進めていきましょう。

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執筆者紹介

小本 

こもと 

キャリア20年

保有資格

  • 宅地建物取引主任士

名古屋市、春日井市、北名古屋市の不動産を中心に取り扱っています。

住宅営業の経験もありますので、土地からの購入スケジュール等、住宅に関するご相談もお気軽にお申しつけください。

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